栃原裕先生の最後の授業を記念して

今年度で定年退職なさる栃原裕先生の最後の授業が2月1日(金)に行われました。先生の最後の授業は1年生に開講されている人間工学概論でした。授業後は1年生により花束が贈呈されました。そして、最後の授業を記念して写真撮影を行いました。
「先生、ありがとうございました。」


先生の御活躍を簡単に紹介します。

先生は1973年に九州芸術工科大学(現:九州大学芸術工学部)を卒業されました。第一期生です。その後、昭和大学医学部衛生学教室助手を務めながら、医学博士をとられて、後に講師になられました。そして、国立公衆衛生院生理衛生学部環境生理室長を経て、1997年に九州芸術工科大学教授に、2003年九州大学教授に就任されました。そして、2003年度には文部科学省21世紀ＣＯＥプログラム「感覚特性に基づく人工環境デザイン研究拠点」がＣＯＥ拠点に採択され、リーダーとして活躍なさいました。その他の教育研究業績も高く評価され、2009年には九州大学主幹教授、2010年には九州大学副学長にご就任なされました。このように先生は九州大学の教育研究に多く貢献なされました。

先生の主な研究領域は環境人間工学です。特に温熱環境の人体影響についての研究に従事されました。ISO/TC159/SC5(環境人間工学)の日本主査も務めました。学会活動も活発になされ、2002年には第10回国際環境人間工学会会長を、2008年には人間‐生活環境系学会会長を務めました。そして、学会からは日本生理人類学会学会賞や空気調和・衛生工学会篠原記念賞を受賞されました。このように先生は国内外で活躍なされ、環境人間工学分野を発展させました。